<9月1日(金)>

「今日の出来事」
●大変、ご無沙汰しております。この約7週間の間,更新は未だか未だかと、何回もご訪問くださった方、本当に申し訳ございませんでした.心からお詫び申し上げます。実は、7月の末にパソコンを新しくしたは良いのですが、最新の機種ゆえ、私の前のものと勝手が全然違い、使える(移行出来る)ソフトもかなり限られていた、といのが最大の理由です。なにしろ、Eメールのアウトルック・エクスプレスだって使えないんですから,これは困り者です。お陰で、前のアドレス帳を1人1人打ち直すはめに...(と言いましても実際はコピー&ペイストでやっていますから、400人を超す名簿も一から打つよりはかなり楽でしたが)。と、それに伴い、このHP更新のソフトも全く違って、コンピューターに明るい弟分を家に呼んではああでもないこうでもないと試行錯誤。結局、「新しくソフトを購入しないとダメですね...。フリーでダウンロード、出来ないですね、これは...」となって。じゃあ、今日は時間無いから来週また頼むわ! すると彼、「スミマセン、自分、来週の水曜日はちょっと拙いんです...」。了解、じゃあ、再来週ね、とずるずる行き,結局ひと月半が経過してしまった、というわけです。で、せっかくだったら切りも良いし、9月から再開しようと。つきましては下記の音楽ネタも若干模様替してお送りさせて頂きますので、今後とも、宜しくお願い致します。
 そしてなんだかんだでなんとか開通。と思いつつも、やはり少し、勝手が違うので、かつての師に恐る恐るメール。あの〜、大変ご無沙汰してしまって誠に恐縮クンなのですがまたまたHPの診察お願い出来ませんでしょうか...もちろん、工事費はお支払いしますので...。で、ようやく、ようやく深夜に修復された、という感じです。ホッ。ちなみに、ここ数週間は今までの3倍くらいスムース・ジャズにのめり込んでいて、朝から晩までスムース・ジャズ漬けの日々。毎日最低2枚。多い日で10枚くらいCDを買い込み(大抵はAmazon.com。たまにCD Baby。ごくごくたまにAmazon.co.jp)、今までよく知らなかった曲やアーティストのことを日々是インプットしています(ちなみに、スムース・ジャズの世界は、アーティスト単位、アルバム単位というより、楽曲単位で成り立っていますので、とにかく曲を聴きまくって、素晴らしい曲を探す、習得することが全てです)。年末頃にはどこに出しても恥ずかしくない知識と情報量、そして何より独自のリストの完成をゲット出来そうです。
 と、そんなわけで本日行った仕事は来週月曜日に行う「Adult Oriented Radio」の収録準備。次回は、元ID NET〜K-Zen〜MK Music、現:山三プランニングの筒井望プロデューサーをゲストにお迎えする約40分コーナーを設けましたので、当日の進行表を完成させ筒井さんにメール。それと、同じく月曜日にSTARdigio「Smooth Jazz Seduction」の収録もあるので、その選曲も早めに済ませました。といったところです。ではでは、これからも当コーナーを宜しくお願い致します。

Today’s Song File」(1) Mornin' / George Benson & Al Jarreau from 『Givin' It Up』(2006:Concord)
●せっかく再スタートを切ったのですから、この項もリニューアルさせます。基本的には、この日に見つけた、出会った、お気にのナンバーを綴って行きます。1日に1曲、 好きな曲に出会うのなんて無理な話し? 至難の業? いえいえ、実はそんなに大変なことでもなかったりします。最近は毎日毎日、いろいろなナンバーに出会っていますから。もちろん、出会えなかった時はストックから紹介させて頂きますが、それでも、ここ数ヶ月に出会った曲が優先。内容的にはスムース・ジャズが中心になりますが、そこのところは一つご了承くださいませ。現在午前10時前。さ、今日はどんな曲に出会えますでしょうか。私自身、期待しています。
●そして晴れある1曲目に選ばれたのがこれです! 曲自体はもちろん、フォスター&グレイドンがアル・ジャロウの助けを得て完成させた1983年発表のあれ、です。なんと、10月24日だかにジョージ&アルの共演アルバム『Givin' It Up』がアメリカで、それもConcordからリリースされるのですが(日本盤は11月8日のようです。ユニバーサルから。)、そこからのリード・トラックとしてラジオで流れ始めたのでした! これはちょっとしたニュースです、中田的には。なんか、イントロでアルっぽいスキャットがちょいと入り、メロディ部分はベンソンのマイルドなフルアコが引っ張って行く、というパターン。アルはその後も、サビのメロディで登場したり、という感じですが、完璧な歌ものでは無く、あくまでもインスト版の添え物的役割です。でも、それでいて一聴して解るワン&オンリーさ。改めて流石だな、という印象。オリジナルが超一流スタジオ・ミュージシャンを厳選したまさにAORなプロダクションだったのに対し、こちらはなんとも緩いレイド・バックしたサウンドですが、逆に、それが微笑ましく響くのは私が歳をとったからでしょうか? ま、でも、それも良いかな、と。中田45歳、ベンソン63歳、アル66歳、ですからね。

 

<9月2日(土)>

「今日の出来事」
●今日は午前中のうちにアドリブ誌「AOR通信」を書き上げ、午後からお出掛け。西武池袋線清瀬駅から南に10分くらい歩いた「手打ちうどん福助」で讃岐うどんを堪能し、その後インヴォイス西武ドームで対日本ハム戦を観戦。試合には負けてしまいましたが、良いんです、うどんが美味しかったから! 友達がインターネットで見つけたお店で、正直、期待は半分くらいでしたが(そこに載っていた他の店、全てが激ウマというわけではないので)、ここは本物です。生からしっかり茹でるので10分ちょっと掛かってしまいますし、昼のみの営業なのでゆっくりとお酒&つまみを堪能して締めで美味なうどんを、という店ではないのですが、うどんが出来るまでに食したかしわの天ぷらもゆで卵の天ぷらもどれも美味しかったですし、また、腰の強いうどんがまた頬を緩ます抜群の感触。話し好きの女性主人に乗せられ(?)、釜玉をお代わり(最初は冷や冷や)してしまいましたが、これまたヴェリー・グッド! 家からもっと近かったらかなり足繁く通ってしまうだろうな、を実感。ということで、ラーメンから徐々にうどんにスイッチしている私です。とは言え、「ものろ〜ぐ」で書き綴るほどではございませんが。

Todays Song File() Ascension(Don't Ever Wonder) / Maxwell from Maxwell's Urban Hang Suite(1996:Columbia)
●2日目にして早くも勉強不足を暴露! 「スミマセン〜! チェックしてませんでした...」を素直に認める私です。1996年に上記のアルバムでデビューを飾ったマックスウェル。当時は、ディアンジェロなんかと共にニュー・クラシック・ソウル、なんて風に呼ばれてそこそこ話題になっていた気がします。で、当時、J-Waveでディレクターをやっていた私は、当然、この<Ascension(Don't Ever Wonder)>を知っていなければならないのに、すっかり抜けていました。で、我が家のCD棚:R&B編を探したところ、2作目と3作目はありましたが、この1stは無かったので、やっぱり学習していなかったのですね、当時。この曲は、今年の春に行われたデイヴ・コズ&カーク・ウェイラムのブルーノート公演でカークさんが演奏していたのを聴き、お、なかなか良い曲じゃないですか! なになに、カークさんは1998年の『For You』(Warner)で取り上げていたけれど、もともとはマックスウェルなんですね、をインプット。とは言え、カークさんのヴァージョンを聴き直した程度で、オリジナルまで遡ることはしませんでした。で、今日、インターネット・ラジオのスムース・ジャズ・チャンネルからマックスウェルのオリジナルが流れてきて、ああ、やっぱ良い曲だわ、を実感。特にサビのコーラスの部分は、カークさんのライヴでもオーディエンスと一緒に歌っていたな〜を思い出させる印象深い物でした。マックスウェルのCD、早速、Amazon.comでオーダーしました。

 

<9月3日(日)>

「今日の出来事」
●午前中は例によってスムース・ジャズの学習タイム。ラジオを聴いて、Playlist共々チェックして。家に無いものは買うべきか要らないかをネットでチェック。フムフム、なるほど、といった感じでしたが、珍しく今日は購入ボタンをクリックしませんでした。8月19日が1枚も買わなかった最後の日ですから丁度半月ぶりですね。嬉しいことです、懐的には。

●そして、お昼過ぎから東京JAZZを東京国際フォーラムのホールAでチェック。なんだかんだしているうちに昼の部オープニングのジョイス&ロベルト・メネスカルには間に合わなくなってしまったので、途中から入るよりは、と、余裕を持たせ2番目のデイヴ・コズのステージから堪能。いやあ、本当、素晴らしいです。大好きなアーティストだから、半分お友達だから、スムース・ジャズが好きだから、という理由で絶賛するのではありません。これはホント、誰が観ても理屈抜きに楽しめるショー、インストのエンターテインメントです。彼のことを観に来た人が大半を占めるブルーノートでならともかく、デイヴ・コズって誰? という人がかなり多かったであろうこのステージでもそんなことをものともせず、オーディエンスに輪唱させたり、全く媚び売ること無く完璧に自分のショーを披露したパワーとパフォーマンス能力はまさにアメリカでも屈指の物。終演後は自然とスタンディング・オヴェーションが発生し(もちろん全員ではなく、数十人、数百人の世界ですが)、なんか、こみ上げてくるものがありました。コズさんも無茶苦茶感激したのではないでしょうかね、日本でも完璧に受けいれられた、という実感と言うか。
 それに対して退屈極まりなかったのが続くラリー・カールトン&ロベン・フォードのスペシャル共演ステージ。昨年だったかのフォープレイでのライヴを観た時も思ったのですが、ラリーのソロは以前ほど面白味が無くなっている気がします。そして、ロべンもジン・チでのプレイと比べると明らかにレス・スリリング。まあ、理由はよく解ります。セッション的な色合いが強いのでキメの多いフュージョン・チューンには行かず、ブルースだったりあくまでも3コード中心の曲がベース。そこから多少は発展させているのでしょうが、それでも、楽曲自体の魅力は皆無な物が多く、かなり眠かったです。こういう演奏を心から楽しめる人は逆に凄いな〜と感心しちゃいます。頭や脳で音楽を聴くのではなく身体で聴いてしまうのでしょうからね。私にはそれは出来ません。アンコール前の曲が唯一フュージョン・チックで良かったですがその程度でしょうか。明日からクラブ・ギグだそうで、絶対そっちの方が向いていると思います、この顔合わせとこの選曲だったら。中田もそっちで観ていたらまた違った評価だったかもしれませんが、エニウェイ、期待が大きかった分、今日は非常に残念でした。そしてトリはインコグニート。男女3人のヴォーカリスト、トロンボーンを含む3管、非常にインコグニートらしい編成で良かったです。ブルーイの他にギターがもう1人居て、この人はあまり存在の意味は無いな〜と勝手に思っていたら、メンバー紹介の時にブルーイがその人のことを物凄く評価しているのが伝わり唖然。いくらその人がGRPからアルバムを出しているトニー・レミーだからといってそれほど崇める必要は無いでしょ〜と思った私です。全体的にはヒット曲中心で観客と一緒にダンス!という構成が嬉しかったです。東京JAZZだから、と、かしこまらず、普段着のファンク・ジャズだったので。タイコはお馴染みリチャード・ベイリー。安心して聴けました。そして、終演後は速攻で帰宅。知り合いが何人も観に来ていたと思いますが、探すこと無く帰って、またまたスムース・ジャズ・インヴェスティゲーションに没頭する私でした。


Today’s Song File」(3) You Show Me / Michael McDonald from 『Take It To Heart』(1990:Reprise)
●無事に3回目を迎えました。今日もまさに本日出会った曲からご紹介。世間一般的にはほとんど評価されていないであろう、マイケルさんの3作目からのナンバーです。アルバムの最後を締め括っていた曲ですが、覚えていらっしゃる方、どれくらい居るのでしょうか? 実はこれも今日、スムース・ジャズのステーションから流れてきた1曲なのですが、そのHPに掲載された
Playlistを見ると、マイケルさんの単体ではなくこう書かれていたんです、アーティスト表記が。

 M i c h a e l  M c D o n a l d feat. S t a n G e t z

 

ひぇっ? スタン・ゲッツをゲストに呼んでいたなんて全然知りませんでした。いやあ、今日もまたまた浅はかなところを暴露してしまいました。で、改めてCDも引っ張り出してきて聴いたところ、ああ、なるほど、これはスムース・ジャズのステーションが好んでかけそうな質感、サウンドだわ、を痛感。私もいつか使うかもしれません。

 

<9月4日(月)>

「今日の出来事」
●「Adult Oriented Radio」の選曲をまとめ、進行表作り。そして、午後から収録。まずは、現・山三プランニングの筒井望プロデューサーを迎えてのゲスト部分を録り、その後、前半のレギュラー・パートを録音。非常に楽しかったです。筒井さんはフォスターさんの家に行った事があり(1983〜4年頃)、そこでヴィッキー・モスを紹介された、なんて話しでも出てきました。グレート! そして少し休憩した後、今度はSTARdigio「Smooth Jazz Seduction」の収録。1〜2ヶ月に1回、という変則プログラムですが、今回で14回目。最初は“季刊”でしたからこちらももう3年くらいやらせて頂いている状態です。嬉しや嬉し。そして今回は秋の号ということで、オータム色溢れる9曲をオン・エアー致します。1曲目はキャンディ・ダルファーのヴァージョンによる<For The Love Of You>。その後もアラン・ヒューイット、イリアーヌ、ジャニータ、ブライアン・シンプソン他が登場し、ラストはシンプリー・レッドの<Holding Back The Years>(acoustic version)。良い感じでリラックス出来て、そして、ホンのちょっぴり黄昏れて頂けると嬉しいです。オン・エアーはSKYPefecTV 400ch、9月19日(火)22:00〜23:00。そして、9月23日(土)11:00〜12:00に再放送がございます。
●そして今夜は事件が〜! 収録が7時前に終わったので、知り合いと恵比寿で食事をし、野郎2人だとつまらないから(笑)と、仲の良い妹分(?)に電話をすると「今日はフラメンコのお稽古なので10時半にならないと行けません」という返答が。そこで、中田、「そうだ、Kさんにメールしてみましょう!」と悪ノリ。Kさんは2001年から04年くらいまでよく遊んでいた大人の女性で、私とこの夜食事をしているS氏がかつて恋焦がれていた人です。で、この2年間くらい、全く持って私らの回に顔を出さなくなっていたのですが、なんとメールを送ってから30分もしないうちに電話が! で、結局、来てくれちゃいました。いやあ〜、久しぶりどころの騒ぎではありません。彼女も「なんだか突然、FOしちゃったみたいで気になってたし、だから顔を出し辛かった」、とのこと。ま、これを機に、また参加して下さいな、「水中花の集い」に。忘年会、盛り上げましょう!
 P.S.今月末にコットン・クラブで行われるピーセズ・オブ・ア・ドリームの公演、非常に楽しみにしていたのですが、信じられないことにキーボードのジェイムス・ロイドは同行しないというニュースをSさんから入手。そりゃあ〜ないでしょ。ロイド抜きのピーセズなんてピーセスじゃないです! まあ、プロデュース依頼が多くてスケジュールやりくり出来なかったのでしょうが...。とにかく残念。

Today’s Song File」(4)Joyful Caravan(or Curtis) / Jango from 『Closer To Home』(2000:Samson)
●今日はこれです。Jango --- 勉強不足にして、またまたチェック漏れでした、リリース当時。レーベルはスティーヴ・バリさんのSamsonだというのに...。で、これも、例によってインターネット・ラジオでちょっぴり気になってAmazon.comを訪問したら$1ちょっと+送料で売っていたので即買いした一品です。ただし、ラジオで聴いた曲が良かったのではなく他の曲。ヴォーカル・チューン。昨日だったかにCDが届いたので、どんなんかな〜?と早速かけてみると、中身は歌物とインストがほぼ交互に出てくるという、最近にしては有りそうで無かった構成(昔ですと、ラーセン=フェイトン・バンドですね!)。で、最初の歌物となる2曲目<Joyful Caravan(For Curtis)>にいきなりやられました。これって、ほとんどフェイゲンじゃないっすか〜! ヴォーカルのライン! まさに心を動かされた瞬間です。曲調そのものはラリー・ジョン・マクナリーの<The Motown Song>を思わせるグルーヴで、かなり明るめポップ調ではございますが、メロディだったり歌のトーンがかなりスティーリー・ダン。しかも、S・ダン本家そのものと言うよりは、ブリス・バンドだったり、サミュエル・パーディーだったり、S・ダンにモロに影響を受けた人たちを思わせるところが多く、ついつい微笑んでしまった次第です。ちなみにこのジャンゴ、ソロ作も出しているサックス奏者スティーヴ・ニーヴス(彼がヴォーカルも担当)を含む5人組で活動のベースはLA。2000年前後のスティーヴ・バリ作品でかなり活躍していたスティーヴ・ル・ガシックも正式メンバーです。なるほど、スタジオに精通している人たちの集いとなれば、中田の琴線をくすぐることは確かに必至ですね。彼らはアルバムを2枚出していて、それは両方とも手配済み。もっと聴き込めば、さらにフェイヴァリットなナンバーに出会えるかも。楽しみです。

 

<9月5日(火)>

「今日の出来事」
●午前中は二日酔いモード(苦笑)。結局、昨夜はSさんと7時過ぎから呑み、Kさんが合流したのは9時頃から10時くらいの約1時間ほど(先に帰られました)。その後、フランメンコ・ダンスを終えたHさん(石井一孝さんファンです)が合流し、11時半くらいまで盛り上がり、その後、Hさんに拉致?されて新宿の行きつけのバーに。実はそこに用事もあったので好都合だったのですが(詳細は省略)、結局1時半くらいまで居て、かなりお疲れモード。それなので、今朝も起きると同時にインターネット・ラジオをチェックするヴァイタリティこそあるものの、やはり本日の午前中は仕事になりませんでした。そして、昨日、収録した「Adult Oriented Radio」の検聴、Qシート書きをして4時までに発送。FM Co-Co-Loのウエブ(www.cocolo.co.jp/aor)用にオン・エアー曲のデータも送信しようやくひと段落。と言うか、今日の仕事はこれで終了!(笑) あとは、ひたすらスムース・ジャズ・インヴェスティゲーション!

Today’s Song File」(5) Bluesette / Victor Fields from 『52nd Street』(2002:Regina)
●インターネット・ラジオは日々是、ビジネス(商売)になるメディアへと成長しているのでしょう。レコード会社の広告スポットもかなり力の入った物が多いです。そういう曲は当然、ヘヴィー・ローテーションでオン・エアーされて、たまに「また、この曲〜?! 今日、もう3回目だよ〜!」なんて半分くらい食傷気味になったりもするのですが、しかし、全体的には聴くにつれて好きになって行く、あるいは、とりあえず買っておくか〜、という方向にベクトルが向き出すことが多いです。で、購入するとなるとその曲を含む最新作だけでなく旧譜まで揃えたくなる、というのが中田のいけないところ。この、サン・フランシスコをベースにする黒人シンガーの2002年作もそれで買ってしまったというわけです。もちろん、ビリー・ジョエルの名作をそのままカヴァーした、というアルバムではなくスタンダード、ポップ・クラシックス、オリジナルを程よくブレンドさせた、大人のジャズ&ソウルな歌声が堪能出来る内容になっています。1曲目がオリジナルで、歌声はかなりルー・ロウルズ。いわゆるバリトン系です。2曲目が<Round Midnight>でこれまた渋シブ。このまま「悪くはないけど、中田とは深いご縁には至らなかったですね...」で終わるかと思ったのですが...。クレジットを見るとプロデュースは全編クリス・カモーズィ(Camozzi)。ゲストがジェラルド・アルブライト、クリス・ボッティ、ジェフ・ローバー、トラック・オルスタッド(現アブロージア)...となかなかに豪華で、バカラック・クラシックスの<The Look Of Love>と<Walk On By>を聴いてみるとこれがかなりハマっていました。ということで、改めて3曲目から1コーラスくらいずつ聴いてみよう、と気を取り直した矢先。へぇっ? 3曲目はまたイントロから明るいですね〜、最初の2曲とは打って変わって。このボッサの曲調はまさに私好み。あ、トゥーツ・シールマンス作の古いナンバーですね。で、ここでのヴィクターのヴォーカルはかなりウィル・ダウニングに近く、中田思わずニッコリ。加えてデュエット・パートナーのクラウディア・ヴィレーラさん、ホンの少しカレン・カーペンターさんを思わせる艶やかさでこちらもヴェリー・グッド。これは良いです! 放送で使います、使わせて頂きます。後日談ですが、翌日、9月6日にこの曲がラジオから流れて来てまたまたニッコリ。ちなみに、スポットがガンガン入っているヴィクターさんの最新作は『Victor』というタイトルで、これまたクリス・カモーズィがプロデュースを手掛けています。これがまたかなりの充実度。皆さんも、名前くらいはインプットしておいて下さいませ。

 

<9月6日(水)>

「今日の出来事」
●午前中からUSEN用の選曲。9月の後半に流れる分で、今回はバリー・マンの作品集、という120分を組みました。ご存じ、<Never Gonna Let You Go>や<Just Once>の作曲者であり、<Livin' It Up>や<Sometimes When We Touch>の共作者であるからして、AOR的に見ても120分は楽勝!と思ったものが大間違い。意外と無くて、結局、ライチャス・ブラザーズやB.J.トーマス、ドリー・パートンのヒット曲まで入れてしまうことに(苦笑)。ただし、<On Broadway>はエリック・カルメンのヴァージョンにしましたが。そして、これを4時の宅急便に乗せるべく梱包し、以後はこの日記書きに専念。繰り返しになりますが、前と勝手が違うので、更新と言うか、日記書きそのものに時間が掛かっています。それと、下の「Today's Song File」にはしっかりと時間を掛けているので。夜は、ナイターを観ながらマイ・ペースでスムース・ジャズ・インヴェスティゲーション。今日も良い曲、見つけましたよ〜!

Today’s Song File」(6) Felix The Cat / Greg Adams from 『Cool To The Touch』(2006:Ripa)
●タワー・オブ・パワーのトランぺッター、アレンジャーとして活躍していたグレッグおじ様の4作目。今回はジャケットに写るおじ様が非常に凛々しくて思わずニッコリした私ですが、1曲目からやられました! 予めお断りしておきますと、この曲は数日前からインターネット・ラジオで耳にしています。ただ、その時は、普通に「良い感じだなあ」くらいにしか思わなかったのですが、メール・オーダーしておいたCDがようやく家に届き、それを開封してクレジットを眺めながら1曲目から聴き始めた時、事件は起こりました。最新シングルとなっているこの<Felix The Cat>、全体的にはクールなグルーヴと、それを際立てるグレッグのミュート・トランペットが核となっているわけですが、間奏でサックスによる“ソロの回し”が聞こえてくるんです。あれ、アルトとテナー、2人でやってるのかな、と思ってクレジットを見ると、エリック・マリエンサル、リチャード・エリオット、ミンディ・エイベア(通称:ミンディ)、ボニー・ジェイムスの4人が載っているではないですか! スーパー人気の4人競演によるソロ合戦! これには吃驚! 超超豪華! しかも、ホンのワン・フレーズだけながら、ソロの最後に4人でアンサンブルするのがまたゾクゾクもの。流石、西海岸を代表するホーン・アレンジャー。まさに面目躍如ですね。アルバムにはスティングのヒット曲<If I Ever Lose My Faith In You>をイントロからそっくりにカヴァーしたヴァージョンがあったり、なかなかの聴き応え。曲調やメロディのトーンが似通ったものが多い、という点を気にしなければアルバム全体にかなり浸れると思います。音色の奥深さとクールな雰囲気は例によって抜群ですから。

 

<9月7日(木)>

「今日の出来事」
●今日は......あまり特に何をした、という記憶はございません......。でも、アッという間に1日は過ぎて行ってしまいます。秋物のパジャマを買いに行ったり、お茶やお酒をいろいろ買い込んだり、通販の発送をやったり...。そしてもちろんラジオを聴いて...。夜は、讃岐うどんを食べに、先週に引き続いて新大塚の「心打(しんうち)」へ。いくら美味しかったからと言って、2週連続は珍しいです。実は、お土産で買ったお持ち帰りうどんがこれまた家で茹でても美味しかったのでまたまた買いたくなってしまった、というのが本当のところ。冷凍保存も利くので、今日は実に2kg分も買い込んでしまいました。ちなみにこの「心打」は、東京メトロ:丸ノ内線「新大塚」駅を下車して、春日通りを茗荷谷方面に少し歩いた右側、通り沿いで、何回か雑誌の讃岐うどん特集の時に取り上げられています。カウンターが5席くらいX2、という、小さな店ですが、親子?でやってるその雰囲気がアット・ホームで気に入りました。そんなに呑んで長居して、という感じでもないですが、ビールやサワーは¥350前後と安くて、おつまみもこれまた安くて美味しいです。定休日は日曜、祝日。昼間も営業していますが午後の3〜5時は中休みになっています。今月中に3回目、も、ありえますね(笑)。

Today’s Song File」(7) Overjoyed / Victor Wooten from 『A Show Of Hands』(1996:Compass)
●これは今日、ラジオから流れて来たナンバー。もちろん、スティーヴィー・ワンダーの名曲をカヴァーしたものですが、超絶テクニシャンとして知られるヴィクター・ウートゥン氏(ウッテン???)は、ベース1本、それも、まさか、4弦ベースで〜!? こんな風に独演してしまうのですから大したものです。オーヴァーダブ無しですよね、これって? 全体的には男気溢れるフュージョン魂がガッツリと出ていて、最近はこういうCDめっきり聴かなくなったな〜。でも、ライヴだったらかなり熱くなるなるだろうな〜。というアルバムですが、スムース・ジャズの聴き手というのは別にアルバムを通して評価する必要は全くないんです。あくまでも楽曲単位、1曲1曲で勝負ですから。ということで、ラジオで流れていたから、ではありませんが、この曲は十二分にスムース・ジャズ。選曲の勉強になりました。

 

<9月8日(金)>

「今日の出来事」
●午前中は例によってスムース・ジャズのお勉強。そして午後は、今度の月曜日に収録する「Adult Oriented Radio」、ゲスト録り部分の進行表作り。今度は久々に「AOR 普及委員会」なのでワクワクしています(笑)。と、今日はそんなところです。最近は本当に仕事するのが億劫になり、売れないCDを出すために気力、体力を使うのだったら、自分で好きなことをして過ごした方がよっぽど実りの多い人生だ、を痛感する次第。あとはやっぱり、ラジオが一番ですね。DJをするのが。パッケージを提供するのではなく、音楽の中身を提供する方が何倍もリラックスして出来ますからね。

Today’s Song File」(8) In My Corner / Spur Of The Moment from 『Out Of The Shadows』(2000:SOTM)
●これは、8月25日にラジオで聴いて惚れ込んだナンバー。直ぐに中古CDをオーダーしたは好いものの、毎日のように届くCDの山に埋もれ、なかなか聴いて上げられ無かった次第ですが、今日、ようやくマックのCDトレイにオン。これです、これ! この絶品バラード。メロディが出だしから秀でていて実に高い完成度。改めてクレジットに目を通すと、なるほど、歌っているのこそ違いますが、作詞・作曲・プロデュースは全てジョン・ストッダート(John Stoddart)が独りで担当。これは良いわけです。ブラコンとスムース・ジャズの丁度中間。プロダクションは作り過ぎずのリラックス・モードながら無駄無く散りばめられていて、やはり完璧二重丸ソングです。このシュプール・オブ・ザ・モーメンというグループ自体は、東海岸メリーランド州の黒人6人組で、基本的にはインストで勝負するスムース・ジャズ・グループの模様。他にも、ゲスト参加したメイザ・リークの歌っている曲がクール&アダルトの絶品クンで(こちらも作詞・作曲はジョン・ストッダート)、探せばまだまだいろいろ出てくるな〜と、スムースの奥深さを痛感させられます。ということで、まだまだ果てしなく続きます、中田利樹のスムース・ジャズ・インヴェスティゲーション!(インヴェスターではないですよ! でも、考えようによってはかなり投資しているかもしれませんが<笑>)。

 

<9月9日(土)>

「今日の出来事」
●午前中からこの日記の更新。3日分くらいでしたが、結構時間掛かってしまいました。そして、スムース・ジャズのラジオを聴いてetc.のワン・パターンな時間を過ごし、夕方から日本武道館でプロレスリング・ノアの試合を堪能。いつもより短い3時間ほどで全試合が終了しましたが、相変わらず濃いです、中身。実は今回は、ワーナーさんのスタッフと一緒に行ったのですが、ワーナーさんと言えば、例のジダンの頭突きソングを日本でリリースするレコード会社。そして日本側のスタッフのアイデアにより、頭突き=ノアの菊地毅選手、ということで、とりあえずはダウンロードのみの配信、CDとしてのリリースは未定、ながら、菊地選手の声や頭突きの生音、さらに、スタッフのコーラス入りヴァージョンが作られ、この日も菊地選手の入場シーンで大々的に流れました。菊地選手は、かつて火の玉小僧等と言われ、とにかく特攻隊長のようなガッツが売りのプロレスラー。なかなか個人ではブレイクしていませんが、今回の企画は二つ返事で直ぐに了承して下さった、とのこと。ギャラ云々の交渉等一切なしに。しかも、その菊地選手、試合終了後、武道館の外の小さな台に乗ってノア募金を皆さんから募っていた、という、その行動に中田、目頭が熱くなりました。そして、それに惜しまず協力するファンの人たち。最高です! こうやってノアは選手とファンが一体化して行くのだなあ〜、を痛感した一夜でした。試合終了後、ワーナーのスタッフ他と食事会。武道館から人気の少ない市ヶ谷方面を目指し、靖国通りを10分くらいあるいた左側半地下の居酒屋に入ったのですが、ここの鶏の唐揚げは最近、いや、ひょっとしたら生涯で一番美味しいと思えるくらい美味。お店の人に「ラストオーダーです」と言われて、他のスタッフが「もう1回、唐揚げ!」と言った時に、やはり皆も相当美味しいと思ったのだなあ〜、を痛感。お店の名前は「串焼処一番どり市ヶ谷店」。チェーン店と思われる比較的普通の居酒屋ですが、食事は皆美味しくて、かつ、飲み代もリーズナブル。そんなに長居しなかったとは言え、1人¥3,000で済んでしまいました。あるんですね、こういう、隠れた名店。また行きたいです、絶対に。

Today’s Song File」(9) Mercy, Mercy Me / Everette Harp feat. Kenny Loggins from 『What's Going On』(1997:Blue Note)
●いやあ、これにも驚きました。というか、CD持っていながら全然見落としていたんです、恥ずかしながら...(今月早3回目??)。インターネット・ラジオからマーヴィンの<Mercy Mercy Me>が流れて来て、でも、オリジナルでないことは直ぐ解り、しかも、この声はシャラマーのハワード・ヒューイットかな? と思って、ウエブのPlaylistに目をやると上記のように、Everette Harp feat. Kenny Logginsと記されているではないですか! 大吃驚! これって、ケニーなの〜! いやあ、凄いなあ、ソウルフルだなあと感心しつつ、所有しているCDを引っ張り出してくると、なんてことはない、やっぱりメインで歌っているのはハワード・ヒューイットでした。ホッ、です。でも、所々に絡んでくるケニーさん、とても良いですし、また、ハワードさんのセクシーなヴォーカルにも改めて一票、ってな感じでした。3分を切るスッキリしたヴァージョンで完璧ラジオ向け。途中のキーボード・ソロはジョージ・デュークでこれもグッド。主人公のエヴェレットさんもそれなりにエモーショナルにソロ吹いてますし、はい、確かにこれはお薦めできます。アルバム・タイトルからも想像出来ますが、一時期、ブルーノートが好んでやっていたアーティスト&アルバム、丸々カヴァー集の一環(ナジーの『Songs In The Key Of Life』、ジョージ・ハワードの『There's A Riot Goin' On』(スライ&ザ・ファミリー・ストーン)等々)なので、他の曲もバッチリ良いし、改めてこのアルバムは買いです、はい。

<9月10日(日)>

「今日の出来事」
●今日も全く持って普段と同じ生活。パソコンに向かってスムースな1日を送りました。途中、FM Co-Co-Loの「Afterglow」の選曲を完成させて発送して、といった仕事らしき事も少しやって。しっかし今日は久々に暑かったです。34度くらい? 夜になったら我慢出来ずでクーラーを点けてしまいました。昼間は点けずに自然風で凌いだのですが。ま、そんな暑いにもクールで穏やかな気分にしてくれるスムース・ジャズ。まさに生活に欠かせない存在です。

Today’s Song File」(10) Just For The Koz / Joe McBride from 『Double Take』(1998:Heads Up)
●これはたまたま見つけた1曲です。スムース・ジャズの選曲用リストを日々是充実させようと頑張っておる私ですが、この盲目のキーボーディスト&ヴォーカリスト:ジョー・マクブライトの1998年作を手にした時(この中の<Midnight In Madrid>という曲がラジオで流れていたのでその再チェックで)、同じアルバムの4曲目に<Just For The Koz>という曲があるのに気付いた次第。とは言え、まさか、デイヴ・コズのことではないよな〜、と半信半疑のままブックレットを開いてみると、ウワッ、そのコズさんがゲストで参加しているではないですか! これには吃驚です(って、このコーナー始めてから吃驚が多過ぎますね、私...)。曲調的には、メロウなバラードで、コズさんのソプラノが途中から登場して優しく語りかける、という流れ。メロディは感動的で、もう一度聴いたら忘れられない!というまではいきませんが、でも、コズさんをリスペクトした曲なのでここに登場させました。ちなみに、このアルバムには他にも、リチャード・エリオット、リック・ブラウン、ピーター・ホワイト、トニー・メイデン、フィル・ペリーなど、かなり豪華な面々が参加しています。また、このアルバムのハイライトはやはり<Baby Come Back>のカヴァー。本家を抜いた出来映え、とまでは申しませんが、スムース&ソウルフルなサウンドは大人のリスナー、必聴です。